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【実践!サーバー構築】AWSでインスタンスを作成してみよう
この記事の動画版はこちら(画像クリックでYoutubeに飛びます)
Webプログラミングを行っていく上では、サーバーの知識も大切です。
シンプルなWebサイトにしても、高機能なWebアプリケーションにしても、サーバーを土台として動いているため、例えば
・アクセスが集中してサーバーが止まってしまったり
・セキュリティホールにパッチを当てたり
・ドメインやSSLの更新を行ったり
このように、実際にWebサービスを運営する際には「サーバースキル」が必要になることが多くあります。
開発会社などでは、サーバーエンジニア、インフラエンジニアといった、サーバーの専門スキルを持ったエンジニアがいることもありますが、フリーランスとして活動したり、自分のWebサービスを運営していく場合には、自分でもサーバーの知識をしっかり身につけておく必要があります。
もちろん、サーバーの知識がなくても行える仕事もありますが、サーバーの知識を持っていることで、運用まで想定したベストな設計や提案が出来るようになったり、Webプログラミングに対する理解も相乗的に深まります。
Web業界で仕事をしていくなら、サーバースキルはぜひ身につけておきましょう!
今回は、サーバー構築の第1段階である、クラウドサーバーにインスタンスを作成する具体的な手順をご説明していきます。
これからサーバースキルを学んでいきたいという方や、クラウドサーバーを実際に触ってみたいという方はぜひご参考にしてみてください。
なお、「サーバーとは何か?」という基礎知識については、以下の記事で解説しているのでそちらもご参照ください。
Amazon Web Services(AWS)
今回は、Amazonのクラウドサービス「AWS」のサービスの1つである「EC2」というクラウドサーバーを使って、サーバーインスタンスを作成して起動する手順をご説明します。
AWSのアカウントはすでに取得済みの前提となりますので、アカウントを取得していない場合は、以下のリンクから取得しておきましょう。
AWSアカウント作成の流れ
https://aws.amazon.com/jp/register-flow/
EC2インスタンスを作成する方法
それでは作業開始です。
まず、AWSのダッシュボードにログインし、「仮想マシンを起動する」をクリックします。
仮想マシンとは、クラウドでの1台1台のサーバーのことで「インスタンス」とも呼ばれます。
インスタンスを作成する際は、実際にサーバーが置かれる場所(リージョン)を選択することが出来ます。基本的には、物理的に距離が近い方がアクセスも早くなるため、右上のこの部分のリージョンが「東京」になっていることを確認しましょう。
AWSでは、あらかじめ用意された無数のサーバーテンプレートから好きなものを選んで、自分のサーバーを作ることができます。
今回は、勉強用のため素の状態のシンプルなテンプレートを選びましょう。
検索ボックスに「centos」と入力し、Enterを押します。
左のメニューから「AWS Marketplace」をクリックし、表示されたリストから「CentOS 7」というテンプレートの「選択」ボタンをクリックします。
確認画面が表示されるので、「Continue」をクリックします。
AWSには、無料利用枠というものがあり、無料利用枠に対応したタイプであれば、制限の範囲内は無料で試すことが出来ます。
無料利用枠の対象と書かれているものをチェックし「確認と作成」をクリックします。
最終確認画面で「起動」をクリックします。
次の画面では、サーバーにアクセスするための鍵を作成します。
キーペア名に好きな名前を入力し「キーペアのダウンロード」をクリックします。
注)ダウンロードした鍵ファイルはサーバーにアクセスするために必要になります。失くしてしまうとサーバーにアクセス出来なくなってしまうので、大切に保管しておきましょう。
ダウンロードしたら、「インスタンスの作成」をクリックします。
以下の画面が表示されたら「インスタンスの表示」をクリックしましょう。
作成が完了するまでには、少し時間がかかります。
作成中はこの部分が「pending」となります。
ここが、緑色の「running」になれば、インスタンスの作成は完了です。
これで、自分専用のクラウドサーバーが1台作成されました。
Nameの欄の鉛筆マークをクリックして、サーバーに分かりやすい名前を付けておきましょう。
この名前は公開されるものではなく、あくまで自分用の管理名です。
AWSの料金を確認する方法
AWSの無料利用枠は、この記事の執筆時点では「AWSのアカウント作成から1年間は、月に750時間までは無料」という形になっています。
つまりインスタンスが1つであれば、ずっと起動しっぱなしでも1年間は無料ということになります(最新の情報については、AWSの公式サイトを確認してください)
なお、インスタンスを複数立ち上げたり、他のサービスを使用した場合は料金が発生する場合がありますので、料金は定期的に確認するようにしましょう。
AWSの料金については、ヘッダーのこの部分をクリックし「マイ請求ダッシュボード」をクリックすると確認できます。
EC2インスタンスが不要になったら
もし、インスタンスが不要になった場合は、インスタンスをチェックして「アクション」から「インスタンスの状態」を「停止」または「終了」にすればOKです。
注)終了を選択した場合は、インスタンスが削除されます。
さて、これでクラウドサーバーが準備できましたが、まだ素の状態です。
このサーバーに対して、基本設定やWebサーバ―/データベースサーバーといったミドルウェアのセットアップ、ドメインの設定やアプリケーションの設置などを行っていく形になります。
この辺りについては、また別の機会にご説明していきたいと思います。