フルスタックエンジニアのノウハウ
2020.02.27    2022.06.12

レンタルサーバー VS クラウドサーバーどっちがいいの?

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Webサイト/Webサービスを公開するには「サーバー」が必要


WebサイトやWebサービスを作って世の中に公開するためには「サーバー」が必要になります。


※サーバーの基本的な説明については以下の記事をご参照ください。

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プログラマーのためのサーバーの基礎



サーバーを準備するには「レンタルサーバー」を契約します。


レンタルサーバーには、以下の種類があります。


①共用タイプ
②専用タイプ
③クラウドタイプ


3つとも、費用を払ってサーバーをレンタルするという意味では「レンタルサーバー」なのですが、一般的には以下のように呼ばれることが多いです。


①共用タイプ⇒レンタルサーバー
②専用タイプ⇒専用サーバー
③クラウドタイプ⇒クラウドサーバー



レンタルサーバー/専用サーバー/クラウドサーバーの違い


それぞれのタイプの特徴を簡単に説明すると、以下の図のようになります。



①レンタルサーバー


1台の物理的なサーバーコンピューターを複数の契約者が「共有(間借り)」しています。


当然、それぞれの領域は見られないようにセキュリティが掛かっているのですが、同居している他の契約者のWebサイトでアクセスが集中するようなことがあった場合、間借りしている他の契約者にも、サイトに繋がりにくいなどの影響が出る可能性があります。


また、サーバー1台を自分で好き勝手に使える訳ではないため、柔軟なサーバー設定が行えなかったり、出来ることに制限があったりすることがデメリットになります。


メリットとしては、利用料金が安いことと、管理画面から簡単にサーバーの管理が行えるため設定作業が簡単なことです。


【メリット】

・費用が安い
・設定が簡単


【デメリット】

・他の契約者の影響を受けるリスクあり
・柔軟な設定が行えない



②専用サーバー


1台の物理的なサーバーコンピューターを自分1人で「専有」出来ます。


レンタルサーバーのように、間借りしている訳ではないので、他の契約者の影響を受けるリスクが無く、サーバーの細かな設定変更や、インストールするソフトの選定など、自分の好きなように変更することが出来ます。


ただし、サーバーの設定やメンテナンスを自分で行わなければならないため、サーバーのスキルが必要になります。


また、レンタルサーバーに比べて費用が高いこともデメリットになります。


【メリット】

・柔軟なサーバー設定が可能
・他の契約者の影響を受けない


【デメリット】

・サーバーの知識が必要
・費用が高い



③クラウドサーバー


クラウドサーバーは「仮想化技術」という技術を使い、物理的には1台のサーバーコンピューターを仮想的に複数に分けて提供することが出来る新しいタイプのサーバー形態です。


両者の良いとこ取りのような形になっており、比較的安い費用で、専用のサーバーを手に入れることが出来ます。


また、「仮想化技術」により、必要な時だけサーバーのスペックを上げたり台数を増やしたりといったことが瞬時に行えるようになっています。


これは、物理的な専用サーバーでは難しいです。


Webサービスでは、サービス開始直後やイベント開催期間などアクセスが集中する時期もあれば、落ち着く時期もあります。


物理的なサーバーを使う場合は、このような状況に対応するためにアクセスのピーク時に合わせたサーバー構成を常に準備しておく必要がありました。しかし、常にピーク時のサーバー構成を確保していくということは常にピーク時の膨大なランニングコストが発生し続けるということです。


 クラウドサーバーを使えば、必要な時だけサーバーを増強出来るので、普段は必要最小限の構成にしておき、イベント期間中のみサーバー台数を2倍にすることも可能なんです。


これが、クラウドサーバーのメリットです。


デメリットとしては、専用サーバーと同様にサーバーの知識が必要になる点です。


【メリット】

・サーバーを瞬時に増強可能
・柔軟なサーバー設定が可能
・他の契約者の影響を受けない
・費用のコントロールが可能


【デメリット】

・サーバーの知識が必要



どのタイプを選べば良いのか?


結論から言うと、


 安さと簡単さを求めるなら「レンタルサーバー
 本格的に運営していくつもりなら「クラウドサーバー


を選びましょう。


最初はレンタルサーバーで運用してみて、途中からクラウドサーバーに移設することも可能です。



レンタルサーバーが向いているケース


とりあえずサーバーを安価で簡単に準備したいなら、レンタルサーバーを選びましょう。


個人サイトブログ実験的に公開するWebサービスなどが向いています。


プログラミングを想定した際のチェックポイントは以下の通りです。


【レンタルサーバーを選ぶ際のポイント】

 独自ドメインに対応可能か
 SSLに対応可能か
 PHPが使えるか
 MySQLが使えるか(作成可能DB数)
 phpMyAdminが使えるか
 CRONが使えるか
 FTP(SFTP)が使えるか
 管理画面の使いやすさ
 メールアドレス作成数
 ストレージ容量
 商用利用可能か


僕のおすすめのレンタルサーバーは、さくらインターネットスタンダードプランです。


さくらのレンタルサーバー



クラウドサーバーが向いているケース


・企業のWebサイトを運営する
・アクセスの多いサイトを運営する
・Webサービスをこれから多くのユーザーに広めていく予定


このような場合は、レンタルサーバーではなくクラウドサーバーを選びましょう。


クラウドサーバーの場合は、サーバーを自分の好きに設定出来るため、レンタルサーバーのように細かい要件をチェックする必要はありませんが、設置場所や料金体系をチェックしましょう。


【クラウドサーバーを選ぶ際のポイント】

 リージョン(サーバー設置場所)に日本があるかどうか
 管理ツールの使いやすさ
 対応しているOS
 料金体系(従量課金制 or 定額制)


僕のおすすめのクラウドサーバーは、Amazon Web Services(AWS)さくらのクラウドです。



Amazon Web Services(AWS)


最も有名なクラウドサーバーと言っても過言ではない、Amazonが運営しているクラウドサーバーです。サーバーの拡張や管理がとても柔軟に行えます。


AWSはクラウドサーバー以外にも様々なサービスの集合体であり、例えば「Cloud9」といった開発者向けツールとの相性も良いです。


AWSには無料利用枠があり、使用時間や内容に制限はありますが無料で試すことが可能です。


料金体系は、データ転送量による従量課金となっており、少々分かりにくい難点があります。


Amazon Web Services(AWS)



さくらのクラウド


さくらインターネットが運営しているクラウドサーバーです。運営しているのが日本企業なのでAWSより分かりやすいです。


料金体系も「利用時間による課金」となっており、データ転送量による課金ではないため月額の費用が読みやすい点もGoodです。


さくらのクラウド



フルスタックエンジニアを目指すなら「クラウドサーバー」


本格的なWebサービスを運営する土台としては、クラウドサーバーが最適であるため、フルスタックエンジニアとして様々な規模のWebサービスを作れるようになるためには、クラウドサーバーの知識は必須になります。


そして、クラウドサーバーを扱うためには、設定作業メンテナンス作業を自分で行える「サーバーの知識」が必須です。


 フルスタックエンジニアを目指すなら、早い段階でクラウドサーバーを自分で使ってみながら、サーバーのスキルも身につけていきましょう!


サーバーのスキルについては、このブログでも随時扱っていきたいと思いますのでお楽しみに!


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